運転手さんと道中、いろいろお話しさせていただいた。
クルマ一台がやっと通れるような裏道をクネクネと走りながらまったく何処を
走っているのかわからず、やがて「夢の国」が見えてくると安心した。
「この辺は漁業の盛んなところだったんですけどね~。浦安も工場誘致に
一生懸命で、埋め立てして破格の条件で呼んだんですよ。ディズニーの
もっと前の話しです」と運転手さん。
「そう言えば昔し、ディズニーランドも浦安の駅からバスん乗って行きましたよね」
と俺も切り出す。
「ええ、【京葉線】が通ってなかった時ですよね。」
そう、今年開園30周年を迎えるディズニーランドは最初、地下鉄東西線浦安駅から
バスで行った。
そんなことを今の若いスタッフや客人を話しても「へぇ~~」で終わってしまう
のだが、【浦安駅】から降りてすぐにバスロータリーがあるわけでなく、何百m
かを歩いて行った。歩行者専用の通りの両端には飲食店やお土産店などが軒を
並べていたのを覚えている。
しかも、「ランド直通」ではなく、「オリエンタルランド本社経由」という
会社への交通手段も兼用されていた。
なぜ、そんな鮮明に覚えているかというと、当時独身の俺は気になる女性を
誘う時に「ディズニーランドに行こう」という口実をよく使っていたからである。
それを理由にデートに誘えば、そんなの気はなくても(笑)一応OKしてくれる
女性がほとんどだった。ただし、いつもそんな不純な動機で行ってたわけでは
決してなく、こちらが一生懸命のアプローチ、お誘いするには純粋にランドを
楽しみたいという気持ちもあったことを付け加えておかなければならない。
楽しい時間をふたりで共有し、お互いの理解を深めることは「お付き合い」の
大事な要素であろう。
今は「家族サービス」としていくTDRも、個人的にはそんな“歴史”が
懐かしく思い出されるこの頃である。